子ども・子育て拠出金がさらっと変更されています

会社の給与担当者であればご存じだと思いますが、一般のサラリーマンにはほとんど知られていない社会保険料に子ども・子育て拠出金という項目があります。以前は児童手当拠出金と呼ばれていたものですが、2015年4月の子ども・子育て支援法施行以降は「子ども・子育て拠出金」と名称変更されました。この法律の目的は「我が国における急速な少子化の進行並びに家庭及び地域を取り巻く環境の変化に鑑み、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)その他の子どもに関する法律による施策と相まって、子ども・子育て支援給付その他の子ども及び子どもを養育している者に必要な支援を行い、もって一人一人の子どもが健やかに成長することができる社会の実現に寄与することを目的とする。 」とされており、法の趣旨自体はもっともなことを書かれています。


この子ども・子育て拠出金ですが、この4月よりひっそりと保険料率上がっています。全額会社負担の保険であるため、給与計算に影響することもないので、給与計算担当者であっても見落としがちだと思いますが、弥生給与などの給与計算ソフトでは設定画面があるので、気付いた方は修正しておきましょう。

実は、恥ずかしいことに私もつい先ほどまで気づきませんでした。絶対保険料の改定がない月であっても、一応毎月社会保険料率の確認は行っているので、通常であれば、変更があった場合に気付かないことはないのですが、危うく見落とすところでした。


なぜかというと、いつも確認している協会けんぽの保険料額表 から、この「子ども・子育て拠出金」に関する記述が削除されていたからです。確かに昨年までは保険料額表の下の方に「厚生年金保険の被保険者を使用する事業主の方は、児童手当の支給に要する費用等の一部として子ども・子育て拠出金を全額負担いただくことになります。この子ども・子育て拠出金の額は、被保険者個々の厚生年金保険の標準報酬月額および標準賞与額に、拠出金率(0.15%)を乗じて得た額の総額となります。」と記載されていましたが、平成28年度分の保険料額表からは「子ども・子育て拠出金」の項目が削除されています。

理由は分かりません。値上がりする項目が多いと批判があるから?と勘繰ってしまうのは私だけでしょうか。

再度、徴収するのものは、きちんと提示しておくべきではないでしょうか。