2015年

6月

01日

産休中に賞与が支払われた場合の源泉所得税の計算

先日の新聞で上場企業の夏季賞与の平均金額が90万円を超えたとの報道がありました。90万円を超えるのは平成20年夏のリーマン・ショック直前以来、7年ぶりだそうです。中小企業にとってはあまり実感がわきませんが、一部の大手企業では空前の好景気に沸いているようです。

さて、賞与の支給金額の計算は、基本的に通常の給与計算と同様に、社会保険料と源泉所得税、住民税を控除して求めますが、源泉所得税の計算が多少異なっています。前月分の給与の支給金額を賞与の税額表に当てはめて計算することは、総務経験者であればご存知の方も多いと思いますが、では産休中の方で前月分の給与が無い方はどのようにして計算するのでしょうか。

この場合、通常の賞与の源泉所得税の計算とは異なる方法が規定されています。

 

以下、国税庁のホームページからの引用です。

 

前月に給与の支払いがない場合

  1. イ (賞与から社会保険料等を差し引いた金額)÷6
  2. ロ イの金額を「月額表」に当てはめて税額を求める。
  3. ハ ロ×6

 この金額が賞与から源泉徴収する税額になります。

(注) 賞与の計算期間が半年を超える場合には、賞与から社会保険料等を差し引いた金額を12で除して、同じ方法で計算します。そして、求めた金額を12倍したものが源泉徴収する税額になります。

 

例えば、産休中の方に夏季賞与として30万円を支給するとします。その場合、社会保険料は免除されていますので、社会保険料の控除額はゼロです。但し雇用保険料が1000分の5徴収されますので、社会保険料等控除後の金額は298,500円になります。

この金額を6で割ると49,750円になります。この源泉所得税はゼロです。よってゼロ×6ヶ月はゼロとなり今回の源泉所得税はゼロになります。

 

産休中の方に高額な賞与が支給されるケースは少ないと思いますので、多くの場合、源泉所得税はゼロになると考えられますが、計算式は上記のような流れになります。

 

ちなみに給与計算ソフトでは個人別に産休か否かの設定が出来るようになっているものが多いと思います。そこにチェックを入れると自動的に計算はしてくれますが、計算式は上記のようになりますので、検算を行い、間違いが無いようにしてください。