2015年

8月

20日

会計事務所業界は人材不足?

8月は税理士試験や公認会計士試験の実施月でもあり、また試験後の人材獲得に会計事務所の求人が多数出される月でもあります。

数年前、公認会計士の就職難が社会問題になり、聞くところによると半数近くの合格者が監査法人への就職が出来なかったと聞いています。実際に身近にもそのような方はいましたし、会計士として働くことをあきらめた方すらいました。たまたまリーマンショックによる景気の落ち込みと合格者の急増が重なったことが主たる原因でした。

その後、安倍政権にかわり、大企業の景気は急激に回復して来たために、監査法人を中心に大量採用を打ち出しています。しかし、数年前には4000人を超える合格者をだしていたのに、就職難という社会批判にひるんだため、昨年の合格者は1000人程度に過ぎません。つまり、現在の会計業界は完全な売り手市場となっています。大手監査法人ですら人材不足に悩んでいるのですから、小さな会計事務所はなおさらです。

当社でもハローワークを中心に求人をいくつか出していますが、いまだ採用に至っていません。

ここでいう人材不足というのは求職者がいないということではありません。ハローワーク等に求人を出せばどんな会社であっても数十通の履歴書は送られてくるでしょう。しかし、多くは経理のプロフェッショナルを目指している方々ではありません。勉強もしていない、プロ意識もない、そういうタイプの方からの応募が9割以上でしょう。税理士なり公認会計士なり、はたまた大学や大学院でプロになるために勉強してきたという方は、ほとんどいません。いれば大企業や大手の事務所へ就職されるのでしょう。

当社の求人は門戸を広げるために限りなくハードルを下げています。それは学歴や資格、年齢にとらわれず、やる気のある方に集まってもらいたいという思いからです。決して、勉強もしない、努力もしない、という方でも採用しますよという意味ではありません。

これまでの我が国の資格制度は過度な保護政策のもと、資格を取得することがゴールのような錯覚を植えつけてきたように思います。弁護士にしろ、公認会計士にしろ、合格者を一旦は増やしてみたものの、結局就職出来ないという批判のもとに急激に合格者を絞ってきています。

ある程度勉強をしてプロ意識が身についた若者であればその後、いかようにも自分で人生を切り開いていけると思います。なぜに国をあげて保護政策をとらなければならないのでしょうか。

合格者をもっと増やして、当社にまでそのような人材が回ってきたら、私たちが一人前に鍛え上げますよ。

いつか素晴らしい人材を採用できる日を願っています。